【総務省】説明会(2月17日)

連日行われた総務省の説明会@早稲田大学に参加した。

 今回のテーマは、?行政管理の醍醐味〜行政改革推進法から年金記録問題まで〜、?行政の「経営」を考える〜地方から、国から〜、の二つである。以下、簡単にまとめを。

?行政管理の醍醐味〜行政改革推進法から年金記録問題まで〜
 担当者は、行政管理局副管理官 栗原淳さんである。橋本行革時において、太政官時からの変遷をまとめた経歴があるかた。「行政改革会議」で検索すると当時の資料が残っていた。自己の作成した資料やデータなどがもとに政策などが作られる、など自己の作成したものが政策の土台になり得るというのは、行政官の醍醐味の一つであろう。
 さて、この栗原さん、小泉首相の指示で、「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」(行政改革推進法)に携わった方であり、本説明会においては、本法律制定の経緯、内容、改革のタイムスパン、国会審議など説明して下さった。また、年金記録確認第三者委員会の役割、スキーム、救済の状況などについての説明もあった。救済の状況を見る限り、そろそろ年金問題も落ち着き、本来の業務にシフト出来るのかと思っていたところ、原口大臣が全省庁の裏金調査の実施を指示したとの記事が。総務省の行政評価機能を使うらしいのだが、その指示は検察庁を含めすべての国の行政機関を対象にするとのこと。「裏金調査」が何を指すのか、読んだ記事からだけでは分からないが、そもそも総務省の行政評価機能は、対象は政策などのはず。今後、この「裏金調査」がどのように進められていくのかウォッチしていきたい。数日前、このブログでも、総務省に設置された年金業務監視委について言及したが、今回の裏金調査の指示も含め、原口大臣の意図は何なのだろう。政治的優位性を保ちたいのかな・・・。

?行政の「経営」を考える。〜地方から、国から、〜
 担当者は、自治行政局公務員部給与能率推進室 島田勝則 課長補佐である。
日頃から物事を歴史的背景のもとに置き、時系列を大切に考えている私であるが、おそらく島田課長補佐もそうであろう。「総務省の魅力」、「国の在り方を考えたい」など熱い思いがストレートに伝わる説明会ですごく気持ちが良かった。 内容は、彼の経歴に沿った説明であった。
 ・「地方全体」が、どう見えるか。どう見せるか。
 ・「地域主権」の前提となる地方公共団体の「経営力」を支えるために。
 ・「住民のための地域主権」を実現するための仕組みづくり。
 ・日々の仕事に求められる「現場感覚」。
これら四点を彼は、国で出来る仕事として挙げていた。現場(地方)での勤務は、一点目の地方全体を考える上で、絶対に欠かせないだろう。総務省において、地方での勤務はためになる、また、必須のシステムであると思う。(実際は、国家公務員は地方公務員と兼業出来ないため、一度国家公務員を辞し、地方公務員として採用される、という段取りを踏まなければいけたいとのこと。)鳩山首相が、今年を地域主権革命元年と位置付けているらしいが、地域主権改革のために設ける「国と地方の協議の場」の法案骨子がまとまったらしい。また、この夏、久野の出先改革や補助金の一括交付金化の基本的な考え方を盛り込んだ地域主権戦略大綱をまとめる、とのこと。地方がどれだけ主体的になり、また、主体的になれる仕組みを整えることが出来るのか。民主主義が文化面でも浸透していく体制が徐々に整えられているように思う。

 以前OB訪問させて頂いたときにお世話になった山田さんも「論理性」の大切さを唱えられていたが、島田さんもおっしゃっていた。尤も、彼は、それを、「数字」と「言葉」とおっしゃっていたが。