【書評】佐々淳行『日本の警察 「安全神話は終わったか」』(PHP新書、1999年)

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国家の治安を守るという非常に明確なミッションを持つ警察組織。
この組織に今後の日本にために、何が必要かを考えるため、この本を読んでみた。

まず、戦前と戦後の警察組織のあり方の違いが述べられた。
行政警察司法警察について述べられていたが、なるほど、まさしく今の日本に必要な制度かもしれない。
日本の保守的な他官庁とは違い、警察は主体的に時代の要請を汲み取り、先手を打たねばならない。
人命はいくら多額でも補えないからである。

先端技術は時代と共に発達していくものであろう。
今後、警察庁に求められるものは、警察官としての心である。
この本では、その心として、「護民官精神」としている。
マネー・ローンダリング等、ハード面は今後補いばよい。かつ、それは時代と共になるものであると考える。
今後、警察の仕事のあるべき姿を考えつつ、警察官について考えてゆきたい。